側弯症学校検診への医療器機導入のため
セカンドゴール750万円を目指します!
側弯症学校検診に医療機器を導入して
まずは徳島の小中学校から実施していきたいと考えています。
益々のみなさまのご支援をたまわりますようお願い致します。
はじめまして。徳島大学 運動機能外科学(整形外科)の山下一太です。体を支えている背骨が左右に曲がっている側弯症に対する治療と研究を行っています。2022年からは、最新のナビゲーションを搭載したロボット脊椎手術を開始し、日本でも最先端の治療を行っています。
側弯症は、全世代に共通する疾患です。早期に発見されず、治療開始のタイミングが遅れた場合には、手術による治療が必要となります。この手術は、背中を縦に大きく切開して背骨を露出する必要があり、特に子どもたちには大きな負担になります。私はできることなら、このような大きな負担のかかる手術をせずに治療できることを望んでいます。
こどもの側弯症患者さんは、先に続く長い人生があります。少しでも早期に発見して、早期に装具着用による治療を開始すれば、側弯の進行を防ぐことができます。許容範囲内の角度の側弯にとどめることができれば、大きな手術を回避することができます。
そのためにも、現在、小・中学校で行われている側弯症検診の抜本的な改革が必要だと考えています。希望者のみが視診・触診を受ける現在の検診から、最新の技術を使用した側弯検診用の医療器機を導入して、全員が一律の検診をすることが必要です。このような検診システムを構築できれば、側弯症をもつすべての子どもたちが、見落とされることなく、かつ早期の段階で発見することが可能となります。
この取り組みには、新たな医療機器を導入する費用などの大きな研究資金が必要ですが、公的な研究費だけでは十分に費用を賄えず、クラウドファンディングへの挑戦を決めました。
私の医師・研究者人生と次世代を担う子どもの側弯症患者さんの未来をかけた本プロジェクトに、ぜひともご支援をよろしくお願いいたします。

側弯症とは
正常な背骨は、正面あるいは背面から見るとほぼ真っすぐですが、横から見ると前後にカーブしています。この弯曲が異常であったり、背骨が横に弯曲したりすることを脊柱変形(側弯症)といいます。外来に来られる側弯症の患者さんの多くは、原因のわからない特発性側弯症(とくはつせいそくわんしょう)が大部分を占めます。
成長とともに発症して進行する側弯症は、思春期側弯症が最も多く、また女子に多く発症することが分かっています。
健康への影響は、
「精神衛生上・美容上の問題」
椎体自体がねじれながら弯曲するため、胸郭の形が変形してきます。凸側の肋骨が後ろに張り出してくると、背中が片方だけ出っ張ったり、左右の乳房が不均等になるなど、美容的にもストレスになります。このように背骨が曲がると容姿に対する劣等感が生じ、消極的な対人関係になります。
「腰痛・背部痛」
早期から腰や背部周囲の疼痛が起こります。側弯症になると、通常の3倍以上の確率で腰痛や背部痛が起こることが分かっています。
「肺機能の低下」
10歳未満の、より早期に発症する側弯症では、胸郭のねじれにより肺が変形して肺活量が低下し、生命予後に悪影響を及ぼします。
などが生じます。

私と側弯症
私は整形外科医です。脊椎疾患、そしてその中でも側弯症(脊柱変形)を中心として診断・治療・研究を行っています。
毎年夏休みをはじめとする長期休暇にあわせて、県内外の子どもたちの側弯矯正固定術を行っています。近年では、先進のナビゲーションを搭載したロボット脊椎手術を実施しています。
患者さんを治療する中で、早期発見・早期治療ができていれば、手術を回避することができた事例を何度も経験し、側弯症検診の重要性を実感してきました。この事実を解決するためには、側弯検診に医療器機を導入し、全国の学校検診で早期発見するためのシステム作りをしていきたいという想いが強くなりました。

側弯症の診断の現状と課題
親御さんが一緒にお風呂に入っている時にちょっとおかしいな、と気づいたり、自分で鏡をみて身体の歪みに気づくということがありますが、何よりもきちんとした検診が必要です。
この側弯症の早期発見・早期治療を目的に、1978年に学校保健法で側弯症の検診が義務付けられました。しかしその検査方法は記載されておらず、唯一、文部科学省通知で視診等による検査、と記載されているだけで基本的には各自治体に任せた状態となっています。
学校側弯症検診の方法は、各地域、学校によって様々です。主に行われているのが視診・触診であり、肩の高さ・ウエストライン・肩甲骨の位置の違いや肋骨隆起などの体表変形を指標に診断します。
このような規則が作られても、側弯検診が各都道府県に浸透しているかといえば、そうではない現実があります。検診を担当されるのは内科や小児科の先生がほとんどであり、専門分野でないことから、一律な側弯症の早期発見ができていません。また、検査の際に下着姿になる必要もあり、思春期のお子さんの中には恥ずかしがって、検診を受けることを躊躇してしまうという問題もあります。

側弯症の治療方法について
ねじれや弯曲の状態を経過観察しながら、成長期にあたる患者さんの場合は、これ以上進行を防止するために装具治療法を行います。これは、体に合わせた矯正装具を作成し、なるべく長い時間装置することで、側弯の進行を防ぐ治療です。
さらに、背骨のねじれや弯曲の角度が大きい場合は、将来、さらに背骨の変形が進行して歩くことができなくなるため、手術治療が必要となります。
側弯矯正手術は背中を縦に大きく切開して背骨を露出させ、専用のネジを挿入して、金属で矯正をかけながら固定するという非常に侵襲が大きい手術です。
また、矯正固定した部分は正常な形にはなりますが、固定する必要があるため、術後は動かなくなります。手術が必要になるほどの重度の側弯に進行する前に早期発見できれば、適切な装具治療をすることで、手術を回避できる可能性が十分にあります。

私は留学先の米国アイオワ大学で小児脊柱診療を勉強してきました。帰国後、徳島大学病院で診療する中で、矯正手術ももちろん重要ですが、それ以上に「脊柱変形の早期発見・早期治療」の重要性を強く認識するようになりました。
一人でも多くのこどもたちが、学校生活や自身の身体に負担をかけることなく、健やかに成長するために、より早期に適切な側弯検診のモデルを作成して、実行していく必要があると感じています。
この研究が進んでいく世界とは?
子どもの側弯症は早期に発見して早期に治療しないと、成人以降で背中がさらに大きく曲がって、美容的な問題だけではなく、二足歩行ができない、などの日常生活が著しく損なわれる可能性が高くなります。
現在小・中学校で行われている側弯症検診の大部分が視診と触診による簡易的なものです。視触診による簡易的な検診では早期の側弯症を見つけることは非常に困難です。側弯症の罹患率は平均で3%程度ですが、視触診だけの側弯検診では1%以下の検出率にとどまっていることがわかっています。

現在、医療器機を用いて検診を行っている都道府県はまだ一部に限られており、しかも現在使用されている医療器機の新規販売や修理対応は終了となることがすでに決定しています。
側弯検診に有効な新たな医療器機が開発されていますが、1台700万円程度と非常に高価であり、各自治体での購入は容易ではありません。私が所属する大学病院がある徳島県もまた、視診・触診による検診にとどまっており、残念ながら側弯症の検出率は低空飛行の状態です。
子どもの検診の中でも運動器検診、とくに側弯症検診のシステムが確立している地域はまだありません。徳島県は田舎ですが、医師会、学校保健委員会、臨床整形外科医会、教育委員会、大学の繋がりが強く、協力体制が得られやすいというメリットがあります。
最新の側弯検診用の医療器機を導入して側弯検診を開始することにより、いち早く検診システムを確立させることができると考えています。徳島県がモデル地域となることにより、よりよい検診が全国展開されることが期待できます。
徳島モデルの側弯検診について
日本全国の学校検診で医療器機を導入した側弯検診が実施するためには、まずは科学的根拠を出すことが必要です。
研究開始時は、徳島県内の協力が得られる5~10校程度の小中学校での小モデル地域での検診を行い、それを読影・解析していくことを想定しています。
この徳島モデルでの研究では、最新の医療器機を用いた側弯検診が適切に行われれば、側弯症の早期での発見が可能となり、装具治療をより早期に開始することができます。
その結果として、身体に大きな負担がかかる側弯矯正手術を回避できるこどもが増加することが期待できます。早期に側弯を発見することで、早期に治療を開始することができ、そのこどもの身体や学校生活に負担をかけずに成長することができます。
より多くの未来あるこどもたちが、大きな苦しみから解放されることが期待でき、非常に意義深いと考えています。

支援して欲しいこと
今回のプロジェクトは、子どもの側弯検診に医療器機の導入を行い、そのデータを蓄積して調査・分析を進めていきます。データの集積、読影チームの構成、それらのシステムをはじめとする研究体制を整えて実施していきます。
ご支援が得られれば、これらの研究活動に使わせいただきたく存じます。
皆様のご支援を賜りたいと思っております。

支援のお願い
徳島大学整形外科では、特に手術療法において、最先端の医療を提供して治療を行っています。しかし、子どもにとって大きな負担となる手術は、できることならしたくありません。側弯症を、手術が必要になる前の段階で早期に発見して、手術しなくて済むことを望んでいます。新しい側弯検診による、早期発見のシステムを構築していきたいと考えています。
学校検診は、内科・小児科・歯科で行われ、より早期に異常を発見する仕組みが整っています。一方で、運動器、その中でも側弯検診は、全国的にまだまだ発展途上で、希望者だけが視診・触診による、精度が低い検診を行っているのが現状です。
一定の確率で発生する側弯症をより早期に発見し、早期に治療介入することで、身体や学校生活にかかる負担が少なくなり、こどもたちが健やかに成長することができます。
まずは側弯検出率の低い、ここ徳島県で理想的な側弯検診のシステムを構築してその研究結果を公表し、全国で参考となるモデルとなることで、最終的には全国の都道府県によりよい検診システムが拡がることが目標です。
次世代を担う子どもたちの未来のために、この研究へのご支援をどうぞよろしくお願いたします。

徳島大学への寄付と税制について
本プロジェクトへのご寄付は、徳島大学基金「教育・研究・社会貢献事業」への寄付として手続きを行います。
- 国立大学法人徳島大学へのご寄付につきましては、個人からの寄付では所得税の所得控除、住民税(徳島県と県内市町村が条例で指定する寄付金として)の所得控除、法人からの寄付では法人税の損金算入が認められます。
寄附金領収書は本プロジェクト終了日である、2022年11月30日の日付けで発行いたします。税制上の優遇措置をお考えの方は対象となる年にご注意ください。
- 個人からのご寄付
徳島大学に寄付金を支出した場合は、所得控除制度が適用され、(総所得金額の40%を上限とした寄付金額)から2,000円を差し引いた額が課税所得から控除されます。
実際の税控除額は前記の控除額に各人の税率を乗じたものになります。
個人住民税については、(寄付金(総所得額の30%が限度)-2,000円)×10%が寄付控除額となります。
10%の内訳は、都道府県が指定した寄付金が4%、市町村が指定した寄付金が6%となっています。
確定申告期間に所轄税務署で確定申告手続きを行う必要があります。その際に、徳島大学が発行する『寄付金領収書』が必要になります。
住民税の控除適用のみを受けようとする方は、『寄付金領収書』を添えてお住まいの市町村へ「都道府県民税・市町村民税控除申告」を行ってください。
- 法人からのご寄付
法人からのご寄付につきましては、寄付金額全額が当該事業年度の損金に算入されます。
この寄付金による損金算入は、徳島大学が発行する『寄付金領収書』で手続きができます。
振込によるご寄附について
このプロジェクトはクレジットカード決済以外に銀行、郵便振込によるご寄附も受け付けています。
入金確認のための支援者様の振込名義などをお知らせいただく必要があります。銀行、郵便振込によるご寄附の場合は必ずご記入をお願いいたします。
≪手順≫
①リターンのコースを選択し、「寄附するボタン」を押してください。
金額を確認し、配送先住所の入力を終えると、振込で支援するかカードで決済するかを選択できます。
表示される画面に従い、次の事項を入力してください。
振込先、口座番号等は申し込みをいただいたのち、支援者様に自動返信メールにて連絡します。
・振込名義人のお名前
・金額
・寄附コースの名称
・領収書などの送付先住所、電話番号、メールアドレス
②ご注意事項
・振込に際しては振込手数料のご負担をお願いいたします。
・カード決済でご利用できるのは、VISA・MASTERのみとなっております。
挑戦者の自己紹介
山下 一太
所属:徳島大学大学院医歯薬学研究部 運動機能外科学(整形外科)
役職:特任准教授
私自身が学生時代に部活動でケガをするこがよくあり、運動器を扱う整形外科に興味を持ちました。医学部を卒業後、外来や手術などの臨床業務の中で生まれた疑問や問題点を解決し、さらに改善するために、臨床研究とそれを発表することの重要性を教授に教えていただきました。側弯検診の新しいシステムを徳島から発信して、全国に質の高い側弯検診を拡げ、全国で早期発見・早期治療を受けられる環境を目指しています。
鎌田光洋さん
いつもお疲れ様です。応援しております。