プロジェクト
960名の児童が通う小学校にトイレが2つ、全32校中5校にはトイレが無い。
2017年2月 香川大学ではカンボジアの小学校における衛生教育の向上を目的として、JICAから「カンボジア国 カンダルスタン群の衛生教育改善のための学校保健室体制の構築プロジェクト」を受託しました。
この事業では、3年間で学校保健モデルを通じた学校保健指導者の育成やターゲットとする地区(カンダール州)の小学校全校での衛生教育向上のための実施体制を構築することを目指しています。
今後、カンダール州をモデルケースにカンボジア全土の小学校に衛生教育を広げたいという期待のかかったプロジェクトです。
この写真は、現地開講式に清水が副学長と渡航した際に、カンボジアの教育青年スポーツ省H.E.ナロン大臣とH.E.キムセタニー長官にお目にかかったときの写真です。
このとき、大臣は、香川大学の学校保健モデルがうまくいったら全国に広めたいとおっしゃいました。
その後、大臣はキムセタニー長官を日本の香川大学に派遣しました。
そして長官は、香川大学でカンボジアの先生方が研修し、カンボジアで日本のような衛生教育を展開することを期待していると述べました。
しかし現地を訪れてみると、カンボジアで衛生教育をするためには大きな課題が残されていました。
それは、保健衛生の環境を整えるために不可欠なトイレや手洗い場が全く足りていないという事実です。
私たちが今回のプロジェクトで衛生教育の充実を目指す対象地区のカンダルスタン郡には全部で32校の小学校があり、12,760名の児童が通っています。
そのうちの5つの学校にはトイレがありません。
また、960名の児童が通うある小学校では、利用可能なトイレは2つしかありませんでした。
このように32校に計62個のトイレしかありません。
そのほとんどが便器の数が少ない小さなトイレなので、長い順番待ちができてしまいます。
しかも半分壊れたような状態のものも多く、その修理費にも事欠く状況です。
そのためトイレを使わず外で用を足してしまう児童も多いのです。
さらに、驚くことに手洗い場のある小学校は3つしかありませんでした。
このような環境では、「トイレで用を足そう、そしてトイレに行ったら手を洗おう」というような当たり前のことを実践するのも難しい状況です。
首都から1時間ほどしか離れていないカンダルスタンでさえ、電気やトイレ、手洗い場のない学校が普通にあるのです。
経済的、物質的に不十分な状況の中で、「日本のようになることは幻想だ」と先生たちは考えがちです。
プロジェクトメンバーはしばしば現地を訪問し、リサイクル活動や手作りの工夫で励ましていますが、トイレはなかなか手作りというわけにはいきません。
そこで香川大学では、32校の小学校にトイレを作るための資金を集めるためクラウドファンディングに挑戦することとなりました。
自己紹介
初めまして、香川大学の清水と申します。
私達はカンボジアの小学校にトイレを作るための支援を求めています。
現地の小学校ではトイレの不足、ヒ素による水の汚染などにより十分な修学環境が整っていません。
そこで私たちは、これらの影響をうける児童の心身の保健衛生を重視し、衛生教育と学校保健の普及に早急に注力する必要があると考えて行動を起こす事にしました。
私は小学校3年生までは学校で返事もできない引っ込み思案の子どもでしたが、外国に住む伯母たちから、時折外国の話しを聞かせてもらい、遠いところの人々との交流に楽しさがあるように感じていました。
都内で看護教員をするようになってから、新宿ポケットパークでホームレス支援を行う方々からの依頼により、2002年から有志医師・看護師らと共にホームレス無料医療相談のための「池袋医療班」を立ち上げました。同じころ炊き出し、生活相談で立ちあがった東京都NPO法人TENOHASHIと合同でホームレス医療相談を香川大学着任まで行っていました。
ここで、日々の最低限の生活が満たされることの大切さを感じました。
私とカンボジアとの出会いは、所属していた医療団体が支援した医学生との出会いに始まります。
カンボジアでポルポト後、第1号と言われた医学生であり、彼の話しを香港の大会で聞いたときの印象が深く心に残っています。
「内戦により、知的職業人が誰も居なくなり、医師も一人も居なくなったが、こうして海外の支援で自分は医者になれた」と。
「まだ、カンボジアは助けがほしい」と話していた言葉が印象に残っていました。
カンボジアの現地で見た光景
私のこの事業での役割はプロジェクトマネージャーで、いろんなメンバーの意見を聞いて、相手国の利益になるよう、良い物を届けられるように調整する仕事です。
また実際に現地にたびたび出向き、講義や実習を実施し、その効果を評価しながら次のプランを作ることを担当しています。
かつてカンボジアでは、密告により市民虐殺が行われた内戦を経験したと聞いていました。
しかしながら、初めてこの国に訪れた時には、プノンペンの目抜き通りは活気に満ちて、群雄割拠の経済活動が繰り広げられていました。
平家物語の冒頭にでてくる、「祗園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者 必滅の 理をあらはす」にでてくる「沙羅双樹の花」が王宮で咲いていたことが印象的でした。
この花が、おそらくカンボジアで見た最も美しい物です。
一方で、幼稚園でも小学校でも教室には電灯がなく、床はむき出しのコンクリートでした。
子ども達は教室の入り口にサンダルを脱いで入るため、常に子どもの皮膚のどこかは汚れていました。
楽器がなく、音がない教育環境で、ゴミと埃がそこここにあり、校庭のどこかにゴミが集積し、はえが飛んでいました。
小さな子どもは汚れた環境で育つことにより、自尊心が傷つけられ、高い目標を持つことができません。
自己存在を大切にされず、音で遊ぶことがなく、情操が豊かにされる環境が見いだせない状況でした。
子どもの身体が清潔に保たれ、大切にされる現実があって、はじめて高い理想を目指して夢を持ち、知的発達が実を結ぶと考えられることから、現状は次世代が育つための環境としては問題がありました。
さらに驚いたことがあります。
私の訪れたカンダルスタン郡のプノン小学校には、11年前からトイレがありません。
校庭周囲には柵がなく、牛がはいって糞を落とすので、校長先生は下草を燃してしまい黒々とした校庭でした。
道を隔てたパゴタ(寺院)は、人々の信仰をあつめ多くの寄附があるため、金ぴかの豪華な建築です。
このギャップは、人々が教育より神への信心により救われたいとする「怖れ」が人々の心にあるからだと考えます。
40年足らずの時間を遡れば、おびただしい人々の殺戮がありました。このことは、容易に人々の心に安寧をもたらしません。教育環境より、帰依心が勝っていることも、やがて時間が解決するのかもしれませんが、子供の成長は待っていません。
JICAのプロジェクトの説明
JICAのプロジェクトではカンボジア国内の学校に保健室を設置して、児童・生徒に対する保健衛生教育の充実を図ることを目的としています。
同国の感染性疾患等は全死亡率の48.3%で172カ国中54位です。
カンボジアでかかりやすい病気は、急性胃腸炎、デング熱、寄生虫、マラリア、HIV、腸チフス、AB肝炎等となっています。
いずれも感染予防知識により感染の発生蔓延を阻止できるものです。
当該事業は、JICAが募集する「草の根技術協力事業」に、本学から応募し採択されたものです。
現在、カンボジアにおいては、多くの児童が、貧困と養親の出稼ぎ型就労下にあり、世界児童憲章(1922年)に掲げる「すべての子どもは、身体的、心理的、道徳的および精神的な発達のための機会が与えられなければならない」(成長・発達権の保障)が、十分満たされているとはいえない状況です。このことから、次世代を担うとりわけ貧困の影響を受け易い児童の心身の保健衛生を重視し、健康保持増進に注力する必要があります。
このような状況下において、本学は、現地のNGOであるUDON HOUSE(代表 楠川冨子氏)と協働して、本学が有する学校保健等にかかる知見を活用し、学校保健モデルを通じた学校保健指導者の育成やターゲットとする地区(カンダール州)の小学校全校での衛生教育向上のための実施体制を構築することを目指すこととしています。
事業が終了する3年後、カンダール州において小学校の児童を対象とした保健衛生教育が拡充され、学校・教育行政も児童の健康管理に積極的に関わるようになり、対象群の健康状態が向上すること、また、疾病が原因で修学困難となる児童が減少することが期待されています。
支援金の使い道
私達のプロジェクトでは、衛生教育を担当する先生の人材育成をしています。
そのためには、小学校に保健室を工夫して作ることが重要です。これは小学校の努力で何とかなります。
しかしトイレについては、経費がかかることなので簡単にはいきません。
香川大学の期間限定のプロジェクトで、衛生指導の実効を十分にあげることは難しい状況です。
トイレは、排泄の問題を解決すると同時に、最も経済活動から忘れられてしまう施設でもあります。
また、人に言えない問題でもありますから、積極的に要望も言いにくいものです。
そこに支援をすることで、相手国の人々の尊厳を大切にすることができ、真の友好を結ぶことができると考えています。
香川大学では、このプロジェクトでより良い成果を上げるため、そしてカンボジアの子ども達の環境を改善するために、トイレを建築するためのクラウドファンディングを行う事にしました。
私たちの考えるトイレであれば、一つの小学校につき30万円でトイレを作ることができます。
一つでも多くの小学校にトイレを建築する為、ぜひともご支援をお願い致します。
香川大学への寄付と税制について
【所得税控除】
個人や法人からの国立大学法人に対する寄附については、所得税法上の寄附金控除の対象となる特定寄附金または、法人税法上の全額損金算入を認められる指定寄附金として財務大臣から指定されています。
○個人・・・2千円を超える部分について、寄附金を支出した年中総所得の40%を限度に当該所得から控除可能です。
○法人・・・全額損金算入可能です。
振込によるご寄附について
このプロジェクトはクレジットカード決済以外に銀行、郵便振込によるご寄附も受け付けています。
入金確認のための支援者様の振込名義などをお知らせいただく必要があります。銀行、郵便振込によるご寄附の場合は必ずご記入をお願いいたします。
≪手順≫
①リターンのコースを選択し、「寄付するボタン」を押してください。表示される画面に従い、次の事項を記載してご連絡ください。
振込先、口座番号等は申し込みをいただいたのち、支援者様に自動返信メールにて連絡します。
・振込名義人のお名前
・金額
・寄附コースの名称
・領収書などの送付先住所、電話番号、メールアドレス
②ご注意事項
・振込に際しては振込手数料のご負担をお願いいたします。
挑戦者の自己紹介
清水 裕子
所属:香川大学医学部
役職:教授
■学歴
筑波大学大学院教育研究科教育研究科カウンセリング専攻(1999.04-2002.03)
桜美林大学大学院国際学研究科国際学研究科老年学専攻(2003.04-2007.03)
■職歴
聖母女子短期大学 看護学科助手(2001.04.01-2002.03.31)
聖母女子短期大学 看護学科講師(2002.04.01-2006.03.31)
上智大学総合人間科学部社会福祉学科非常勤講師(2003.04.01-2009.03.31)
聖母大学 看護学部看護学科非常勤講師(2005.04.01-2006.03.31)
埼玉医科大学保健医療学部看護学科助教授(2006.04.01-2007.03.31)
公立大学法人首都大学東京健康福祉学部看護学科・人間健康科学研究科看護科学系准教授(2007.04.01-2009.03.31)
国立大学法人香川大学医学部看護学科・医学系研究科看護学専攻教授(2009.04.01-)
国立大学法人香川大学医学部副学部長・看護学科長(2012.04.01-2014.03.31)
国立大学法人香川大学男女共同参画推進室副室長(2012.04.01-)
■学位
老年学博士, リハビリテーション修士
コメント22
清水 裕子
ご高配、ありがとうございます。
Nishiyama Akiraさん
Have a dream!
清水 裕子
なかなかほど遠い道程ではありますが、できただけのもので、できるだけのことを現地にお届けできればと思っています。
ありがとうございます!
やました たにじさん
心ばかりです。
お役にたてば幸いです。
清水 裕子
皆様のあたたかいご支援のお気持ちに感激です。ありがとうございます!!残すところ、後10日間です。この頃は現地の物価高騰で悩んでおります。
S.Oさん
先生の活動を応援しています。
清水 裕子
ご近所からご支援をいただき、感謝です。皆様からのお支えにより大学がありますこと、常々感謝申し上げます。
稲見得則さん
子どもたちが健康のうちに安心して学ぶことができるよう、わずかでもお力になれたら嬉しいです。より良い環境となりますように。
清水 裕子
稲見ご夫妻様、遠いところにいても、何時もつながって困っているところへの支援を共にすることの喜びを感じます。
ありがとうございます。
山本佳子さん
少しですが応援させていただきます。
清水 裕子
貴重なご支援をいただき、誠にありがとうございます。
建設後には、皆様にご報告をさせていただきます。
栗林香穂さん
トイレができることで、カンボジアの子供たちが一人でも多く救われますように。
清水 裕子
頂いたお気持ちを先方国に必ずお伝えしたいと思います。
ありがとうございます。
杉本洋一さん
清水先生、寸志ですが寄付します。
清水 裕子
ご多用の中でのお心遣いに深く感謝いたします。御思いを現地の子供たちに届けます。
Kenji Tatsunoさん
トイレが1つでも増えて、良い生活環境になれることを祈っています。
清水 裕子
遠方からのご支援をいただき、感謝申し上げます。皆様のご支援の気持ちを必ず、先方へお伝えいたします。
松岡みゆさん
少しですが、子供たちのために利用して下さい。
清水 裕子
ご支援への優しいお気持ちを現地の子供達にもお伝えしたいと思います。
筧善行さん
プロジェクトを応援します。
清水 裕子
ご多用の中でのお心使いに心から感謝申し上げます。
yukoさん
カンボジアの子どもたちの幸せのために!応援してます。
清水 裕子
いつも助けていただき、感謝です。まだ先は長いです。
Kiyoshi Suzumaさん
成功しますように!
清水 裕子
早速にお心にかけていただき、感謝です。ありがとうございます。
zyouzidoiさん
カンボジアの子どもたちのためにトイレを作るのに、少しでも役だてれば幸いです。
清水 裕子
11月にはトイレ建設場所選定に本学教員が渡航し、公平な審査のもとで建設候補学校を選定する予定です。
引き続きご支援をお願いいたします。
根本 幸枝さん
皆様の活動に賛同いたします。
より良い環境が整えられるよう、少しでもお役に立てれば幸いです。
清水 裕子
お心にかけていただき感謝申し上げます。
引き続き、そちら方面でのご支援をよろしくお願いいたします。
巻島 愛さん
がんばってください!
清水 裕子
いつも遠方から応援してくれてありがとうございます。
gotoさん
毎日元気に生活してください。
清水 裕子
遠方から、カンボジアの手洗いができない子供達にお心を寄せてくださいましてありがとうございます。
matsushitasachikoさん
賛同致します。
頑張ってください!
清水 裕子
ご自分を顧みず、カンボジアにもお心を寄せてくださり、私どもの心が強められます。感謝の内に。
Shinichi Haradaさん
わずかですが、支援させてください。
頑張ってください!
清水 裕子
カンボジアの小さな子供達の幸せのためにお心を寄せてくださり、感謝です。
yyyyyyさん
先日は、本校にもお越し下さりありがとうございました。
些少ではございますが、支援を致したいと存じます。よろしくお願い申し上げます。
清水 裕子
先生方の現場の模範を見せていただきくことでカンボジアへの質の高い支援ができます。感謝です。
前川豊弘さん
現地の子供たちに是非、トイレを建設してください。応援しています。
清水 裕子
心強いご支援をいただき、感謝の気持ちで一杯です。
katsuさん
目標額達成を!
清水 裕子
第1号としてご支援を表明いただき、心強く、深く感謝申し上げます。
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寄附受入情報
本プロジェクトに寄付をしていただいた方には、香川大学から寄付の受領書をお送り致します。
国立大学への寄付になりますので、確定申告の際に受領書を提出することで税の優遇措置を受けることができます。
このプロジェクトはオールイン型ですので、目標金額の達成状況によらず支援が実施されます。
お礼のメール
現地スタッフより、お礼のメールをお届けいたします。
サンクスレター
現地の子供達からの手紙をお送りします。
写真とサンクスレター
現地の子供達の様子を撮影し、写真とともにサンクスレターをお送りします。
プロジェクト応援コース
スタッフからのお礼メールをお送りします。
プロジェクト報告
カンボジアでの事業を現地からご報告いたします。(PDFもしくは小冊子の予定)
また、現地で撮影した写真とサンクスレターを合わせてお送りさせていただきます。
名前入りプレートの作成
寄付者氏名入りプレートを寄付金でできたトイレの壁に貼り付けます。(複数名で1枚)
ご希望の名前を追加情報の欄に記入してください。
事業報告資料、写真と現地の子供達からの手紙をお送りいたします。
現地寄付先小学校と直接連絡
カンボジアプロジェクト、フェイスブックで寄付先の小学校と直接連絡を取っていただけます。
現地スタッフがサポート、クメール語ー日本語翻訳支援を行います。
寄付者氏名入りプレートを寄付金でできたトイレの壁に貼り付けます。(複数
名で1枚)
ご希望の名前を追加情報の欄に記入してください。
カンボジアのトイレや手洗いを寄付した小学校の現地見学
実際にカンボジアのトイレや手洗いを寄付した小学校の現地見学をサポートいたします。
カンボジアまでの旅費はご負担願います。
寄付者氏名入りプレートを寄付金でできたトイレの壁に貼り付けます。(複数
名で1枚)
ご希望の名前を追加情報の欄に記入してください。
佐々木睦子さん
カンボジアへの支援を応援しています.