プロジェクト
少年野球選手のひじ障害を防ぎたい!
徳島大学大学院医歯薬学研究部の松浦哲也です。
私はこどもの頃の野球好きが高じてスポーツドクターになりました。野球は国民的スポーツで根強い人気を誇っていますが、近年の野球少年たちのひじ障害の問題には強い危機感を抱いています。
少年野球選手のひじ障害の現状
皆様は野球肘の問題をご存じでしょうか?
ボールを投げすぎることにより起きる肘の障害を野球肘といいます。投球時や投球後に肘に痛みが発生し、肘の伸びや曲がりが悪くなり動かせなくなる場合もあります(図1)。野球肘の多くは小学生や中学生の成長期に発生しており、少年野球選手の約2~4割に発症すると言われています。
私たち、徳島大学病院整形外科をはじめとするグループは、病院で患者を待ち構えるのではなく、ボランティアとして少年野球大会現場に出向いて障害の早期発見に努める検診活動を1981年から行っております(図2)。
これまでの長期に渡る検診活動の結果、障害の早期発見が可能となってきております。障害が早期発見でき、適切な治療を行った選手の多くは手術することなく完治しています(図3)。おかげで重症例は減りましたが、発生率は変わっていません。
プロジェクトの目的
私たちは、今後、この検診活動に加えて障害の発生を未然に防ぐ「予防」の活動に力を入れて行きたいと考えています。そのためには、障害が発生する要因、メカニズムを明らかにしていく必要があります。
現在、わかっている要因として以下が挙げられています。
①個体の要因
筋力・柔軟性の不足や未熟な技術によるもの。少年選手ゆえの未熟なからだのため肘に負担がかかってしまいます。
②方法の要因
トレーニングの量や質、休養不足によるもの。効果的なトレーニング量やその方法、疲労を回復させる休養も大切です。投球数、トレーニング時間、投球フォームなども影響します。
私たちはこれまでの地道で長期にわたる検診活動を通じて得た結果から、少年野球選手では全力投球数を1日50球以内、1週間200球以内を勧めています。これは投手と野手を比べた場合、1日の全力投球数が投手で150球、野手で50球(図4)であり、故障者が投手で38.4%、野手で12.9%(図5)とそれぞれ投手が野手の約3倍であったことを根拠にしています。
また年間試合数も70試合未満に制限することを勧めています。しかしながら、1日50球や年間試合数70試合がベストなのか否かは、まだ明確にはわかっていません。さらに他の要因、すなわち身体の柔軟性、筋力、手の大きさ(ボールの大きさとの関連)や投球フォームが故障と関連しているのかなどについては、十分に解明されていません。
③指導・管理の要因
指導者・保護者の知識・安全配慮の不足によるもの。早期発見できても時間がかかる治療に本人や家族、仲間、指導者等の理解が得にくい状況などもあります。指導者・保護者が正しい知識を習得し適切な対応をする必要があります。
④社会環境の要因
少子化による部員不足によるもの(図6)。少年野球チーム数は減ってきていますが試合数は減っていない現状があります。部員不足のため、障害を抱えた部員がいても他の部員と交代できず、特定の部員に負荷がかかってしまう現状があります。
障害の予防に向けて
私たちは、
・この障害が発生する要因の解明や、その背景を浮き彫りにする研究を進めること
・選手、保護者、指導者等の認識不足による障害発生を防ぐ啓発活動
を進めていき、障害の「予防」に注力したいと考えています。
これにより、「野球肘」に苦しむ多くのこどもたちを助け、楽しく野球を続けていくことが出来ると信じています。ぜひ、私たちのこの活動にご支援いただいて、野球少年たちへのケアの充実にご協力いただければと思います。
ご支援の依頼
私たち、徳島大学病院整形外科をはじめとするグループでは、1981年から少年野球選手を対象とした集団検診を行ってまいりました。診断・治療実績の報告は学術的に評価され、また地域に根差した社会貢献活動としての認知度も高まってきています。
今後は、この検診活動を維持するとともに、より予防に注力した活動を行っていきたいと考えています。
今まで以上に細やかなケアが出来るよう各チームに出向いての検診・予防活動を企画しています。野球をしている全てのこどもたちに、この検診・予防活動を受ける機会を増やしていきたいと考えています。
ただ、このような大会現場に出向いての検診活動を継続し、さらに予防法確立に向けた出張検診や研究を行うためには、かなりの費用が必要となります。現状では、財源の安定しない状況で何とかこの活動、研究を続けております。
私たちは、この活動を進めることにより、「野球肘」に苦しむ多くのこどもたちを助け、楽しく野球を続けていくことが出来ると信じています。
誠に恐縮ではございますが、皆様方からご支援をお願いする次第でございます。どうぞ事情をお汲み取り下さいまして、多くの方々からの心温かいご支援を賜りますよう、心からお願い申し上げます。
徳島大学への寄付と税制について
- 国立大学法人徳島大学へのご寄付につきましては、個人からの寄付では所得税の所得控除、住民税(徳島県と県内市町村が条例で指定する寄付金として)の所得控除、法人からの寄付では法人税の損金算入が認められます。
- 個人からのご寄付
徳島大学に寄付金を支出した場合は、所得控除制度が適用され、(総所得金額の40%を上限とした寄付金額)から2,000円を差し引いた額が課税所得から控除されます。実際の税控除額は前記の控除額に各人の税率を乗じたものになります。
個人住民税については、(寄付金(総所得額の30%が限度)-2,000円)×10%が寄付控除額となります。
10%の内訳は、都道府県が指定した寄付金が4%、市町村が指定した寄付金が6%となっています。
ご寄付された翌年の確定申告期間に所轄税務署で確定申告手続きを行う必要があります。その際に、徳島大学が発行する『寄付金領収書』が必要になります。
住民税の控除適用のみを受けようとする方は、『寄付金領収書』を添えてお住まいの市町村へ「都道府県民税・市町村民税控除申告」を行ってください。
- 法人からのご寄付
法人からのご寄付につきましては、寄付金額全額が当該事業年度の損金に算入されます。
この寄付金による損金算入は、徳島大学が発行する『寄付金領収書』で手続きができます。
振込によるご寄付について
多くのご支援ありがとうございました。
本プロジェクトの振込によるご寄付の受付は終了しました。
挑戦者の自己紹介
松浦 哲也
所属:徳島大学大学院医歯薬学研究部
役職:特任教授
徳島大学大学院医歯薬学研究部の松浦哲也です。
野球好きが高じてスポーツドクターになりました。野球は国民的スポーツで根強い人気を誇っていますが、近年の野球人口減少には危機感を抱いています。野球界の未来を拓くのはこどもたちです。 “こどもにとって野球とはどうあるべきか”真剣に考えることが、今まさに求められています。私は医療の観点から、この問いに答えたいと考えています。
コメント25
松浦 哲也
ご支援いただき、ありがとうございます。活動を進めていく上で超音波検査の必要性が出てくる可能性はあり、その時はよろしくお願い申し上げます。非常に心強いです。
Takashi Tsukaharaさん
徳島県高校野球OB連盟様からご紹介頂き活動を知りました。私達徳島商業高校応援部も本校野球部の応援、また徳島県高校野球OB連盟様の応援に携わっており、未来の球児の支援をしたいと考え、寄付させて頂く事にしました。少しでもお力になれば幸いです。徳島商業高校応援部一同
松浦 哲也
ありがとうございます。伝統ある野球部の関係者の方々から、未来志向のご支援をいただけることに感謝申し上げます。
Yanagida Ikuhisaさん
野球肘で苦しむ少年が一人でも減っていくことを願っております。
松浦 哲也
ご支援ありがとうございます。こどもが野球に興味を持ち、また継続したいと思えるような環境つくりを医療面から支援したいと考えています。
Shigefumi Matsueさん
松浦先生頑張ってください。応援しております。
松浦 哲也
ありがとうございます。今後の野球界のために遣わせていただきます。
伊澤一彦さん
栃木県での野球選手の障害予防活動に関わっております。徳島の検診にも一度参加させていただきました。今後の徳島からの研究報告を参考にして、栃木でも活動に取り組んでまいります。よろしくお願い申し上げます。
松浦 哲也
ご支援いただき、ありがとうございました。その節はお世話になりました。栃木での地元に根ざした活動には注目し、勉強になる点も多いと感じています。今後ともよろしくお願いいたします。
根本 幸枝さん
目標達成までもう少しです。がんばれ!
松浦 哲也
ありがとうございます。皆様のお陰でもう少しで目標達成です。
Kumiko Mimaさん
ほんの少しですがお役に立てればと思います。
松浦 哲也
ご支援ありがとうございます。大切に遣わせていただきます。
masudahiro35さん
大変だと思いますが頑張ってください
松浦 哲也
ありがとうございます。皆さんのご支援を励みに頑張ります。
Kenzo Kawasakiさん
松浦先生
野球肘検診のルーツである徳島大学での研究の益々の発展をお祈り致します。
今後ともご指導よろしくお願い致します。
松浦 哲也
ご支援ありがとうございます。先生が警鐘を鳴らしている野球人口減少対策にも役立つような活動にしたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。
tomyさん
白球を追ったのはもう半世紀も前のことになりますが、今でもあのときのわくわく感、ドキドキ感は忘れられません。
次代を担うこどもたちが、元気で楽しく野球、スポーツを続けられるよう、ぜひ専門家として医療面からのご支援をよろしくお願いいたします。
松浦 哲也
ありがとうございます。医療の側面から野球界発展のために尽くしたいと思います。
Tsuyoshi Tateishiさん
以前より少年野球の現状に不安を抱いておりました。
先生のご活躍はメディアを通じて注目しております。
ぜひ子供達をよろしくお願いいたします。
徳島県高校野球OB連盟顧問
徳島県立城南高校硬式野球部OB会会長
立石 剛
松浦 哲也
温かい激励のお言葉、ありがとうございます。子どもたちの健全育成に向けて全力を傾けます。
清水知佳さん
松浦先生をはじめとする、スポーツドクター皆様のお志に賛同し、ほんの少しですがお役に立てればと思います。
徳島県で育つ多くの野球少年が、生涯野球を続けられるよう願っています。
松浦 哲也
ありがとうございます。息長く野球を楽しめるように、少年期におとながどう接するべきか医学的に検討したいと思います。
DonutBuchoさん
小学6年生でピッチャーやっていた私の息子も現在、離断性骨軟骨炎で投球・バッティング禁止で7月から試合にも出られず悔しい思いをしております。1日に200球以上もピッチングしたこともあります。そんな指導者に根拠示すためにも、応援させていただきます。
松浦 哲也
ご支援ありがとうございます。まずは子どもさんが無事野球に復帰できるようになりますことを祈ります。投球過多と障害の関連を調査するのみならず、なぜ投球過多を強いるような状況になるのかなどの背景も浮き彫りできるようにいたします。
今後ともよろしくお願いいたします。
浅田 沢さん
学内関係者です。以前、身内が先生の手術を受けました。
あの時は本当にありがとうございました。南常三島から、応援しています!!
松浦 哲也
温かいご支援に感謝いたします。未来あるこどもたちのために微力ながら尽くしたいと思っています。
牛田成樹さん
自身の経験から怪我で思う様に野球ができない辛さを知っています。
子供達にそういった思いをさせない為にも、野球の底辺拡大の為にも、微力ながら活動を支援させて頂きます。
松浦 哲也
第一線で活躍された方からの励ましのお言葉ありがとうございます。今後の野球界のために微力ながら尽くしたいと思います。
松本真巳さん
私自身、野球から多くのことを学び、人と出会い、育てられました。
微力ですが、1人で多くの夢ある子どもたちの活躍を願い支援させていただきます。
松浦 哲也
ありがとうございます。将来ある子どもたちのために活動を続けていきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。
Jun Motokiさん
趣旨に賛同し、誠に微力ながら協力させていただきます。プロジェクトのご達成をお祈りしております。
松浦 哲也
ありがとうございます。皆さんのご期待に応えるよう頑張ります。
Yoshihiro Kotouraさん
徳島検診は私の原点です.続けていくことの難しさを乗り越え,なお新しい境地へ向かう先生方の活動を是非応援させてください.
松浦 哲也
ありがとうございます。検診による障害の早期発見、障害の背景を探る現場での活動の両輪で頑張ります。今後ともよろしくお願いいたします。
Yuki Itoさん
鍼灸師の伊藤由基と申します。
当院へも野球肘で苦しんでいる小学生が来院します。
現状を変えるためにもエコーを導入して予防に力を入れ始めました。
微力ながら応援させていただきます。
よろしくお願い致します。
松浦 哲也
ありがとうございます。予防にも目をむけられていることに敬意を表します。現場の最前線で有益となるような情報発信が出来るように努めます。今後ともよろしくお願いいたします。
Shugo Maedaさん
野球をする子ども達が増え、また傷害なく競技が続けることができるような活動になるよう期待しています。遠く青森でも少しずつ活動していきたいと思います。
松浦 哲也
ありがとうございます。青森では野球人口減少に対する先進的な取り組みが始まっているとうかがっています。徳島でも、このプロジェクトを通じて野球への関心が高まるように努力したいと思います。
松澤貴司さん
私の息子も小学6年時に検診にて離断性骨軟骨炎を見つけて頂き、悪化せずに現在中学校でも思い切り野球を楽しんでおります。末永く野球を何世代に渡って楽しみ続けていく為にも絶対必要だと思います。プロジェクトを大いに応援させて頂きます。
松浦 哲也
ありがとうございます。息子さんの活躍を祈っています。「こどもにとって野球とはどうあるべきか?」、プロジェクトを通じて発信させていただきます。
我妻浩二さん
松浦先生
素晴らしい取り組み、是非応援させていただきます。どうぞよろしくお願い致します。
松浦 哲也
ありがとうございます。調査対象となるチームの指導者の方と今週末に面談予定です。良いスタートが切れればと思います。
kkentaさん
30年以上前から子どもの肘検診を始められた徳島大学さんが、このような取り組みをされることに非常に大きな意義を感じます。子どもたちのためにという理念を共有して私たちも進んでいきたいと考えます。
松浦 哲也
ありがとうございます。まずは投球数制限を中心にプロジェクトを進めたいと思います。
キタヤンさん
子ども達の将来を見据えての長年の取り組みに感謝しています。
この試みが順調に進捗することを期待します。
松浦 哲也
北岡さん、ありがとうございます。大切に使わせていただきます。早速3チームから調査への応募があり今月末から活動開始予定です。また追って経過等を報告させていただきます。
miya-Pさん
松浦先生の活動が進み、ひじ障害に苦しむこどもさんが減ることを期待しています。微力ながら応援させていただきます。
松浦 哲也
ありがとうございます。活動の認知度を上げ、地域に根ざしたものになるよう努力します。今後ともよろしくお願いいたします。
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- 国立大学法人徳島大学
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野球肘の予防・対策に関する説明書
松浦教授が野球肘の予防・対策方法を解説した「野球肘の予防・対策に関する説明書」を送付します。
リターン一覧
- 野球肘の予防・対策に関する説明書
- 芳名録にお名前掲載(徳島大学整形外科HP)
- 芳名録にお名前掲載(本サイト)
- お礼のメール
※図はイメージです。
プロジェクト応援コース
内容は「野球肘の予防・対策に関する説明書」と同じものです。
松浦教授が野球肘の予防・対策方法を解説した「野球肘の予防・対策に関する説明書」を送付します。
リターン一覧
- 野球肘の予防・対策に関する説明書
- 芳名録にお名前掲載(徳島大学整形外科HP)
- 芳名録にお名前掲載(本サイト)
- お礼のメール
※図はイメージです。
野球肘の予防・対策に関する説明会と検診
指導者、少年野球選手、父兄を対象に松浦教授による説明会を開催します。説明会終了後、出張検診と同様の検診を行います。
少年野球チーム単位で参加可能です。1チーム、5万円の支援でチーム関係者(指導者、少年野球選手、父兄等)が参加できます。
テーマ:「野球肘の予防と対策について」
場 所:徳島大学内
予定時期:2018年10月~12月頃
(詳細日程は支援者様に別途、連絡いたします。)
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Hirotsugu Yamadaさん
必要であれば超音波センターでも協力させていただきますので,お声掛けください.