獣医師として徳島県動物愛護管理センターで勤務している赤星と申します。
私は6年間動物病院で勤務後、行政獣医師として当センターで勤務しています。動物病院での勤務経験を活かし、収容された犬・猫の体調管理を適切に行い、助けられる命を1匹でも多く、助けられるように努めたいと考えています。

当センターの業務の一つである譲渡活動についてご紹介させていただきます。当センターに収容された犬や猫の性格、特徴を把握することは勿論のこと、必要に応じて、ウイルス、細菌及び寄生虫等の感染症チェックを行った上で、飼い主としての責任をもって最期まで飼って頂ける方にお渡しするようにしています。また、意図しない繁殖により、不幸な命が新しく生まれることを予防することや生殖器系の疾患の発生を抑えることを目的として、当センターから一般譲渡を行う際は、当センターで、団体ボランティアさんを介した譲渡の際には団体ボランティアさんにおいて、不妊・去勢手術を実施した上で、新しい飼い主さんに譲渡しています。
収容された犬・猫を新しい飼い主さんに単にお譲りするだけでなく、動物たちはもちろんのこと、新しい飼い主さんとともに幸せになるために適正譲渡のためのサポートこそが人と動物の共生を目指す上で、我々、行政の役割であると考えています。

これまでのプロジェクトの歩み
昨年実施したクラウドファンディングでは皆様の応援のお陰で、目標金額を上回る、1,503,517円のご寄附をいただくことが出来ました。
本当にありがとうございます。
【令和6年度のクラウドファンディングによる実績】
支援者数:56人
総支援額:1,503,517円
皆様のご支援と、当県の動物愛護及び管理行政に日頃より深く関わってくださっているボランティアさん達のお陰で、令和6年度の新しい飼い主さんへの犬・猫譲渡合計数は258頭となりました。
そして、令和6年度の本県から他県への県をまたぐ犬・猫の譲渡数98頭は令和6年度の犬・猫譲渡合計数の3分の1以上を占める数字であり、県外への譲渡は譲渡活動の推進を図る上で有効な手段です。今後も県外への「譲渡拡大」を継続し、1匹でも多くの命を助けられるように適正譲渡を進めて参ります。
県外への譲渡も含めた譲渡活動の推進により、令和6年度は助けられる命の犬・猫殺処分数ゼロを4年連続達成することができました。
今年度も1頭でも多くの助けられる命を新しい飼い主さんに繋ぎ続けていくための「命のバトン活動」に、引き続き、ご支援のほど、よろしくお願いいたします。

命のバトン活動事業概要
徳島県では、人間に捨てられ、徳島県動物愛護管理センターにやってくる不幸な動物たちが、毎年たくさんいます。
やってくる動物の中には、無責任に繁殖管理が行われず、産まれてしまったがため、人間に故意的に捨てられた動物たちも含まれます。
その収容数は、昨年度だけで664頭。
その中で昨年度、殺処分となった犬・猫の数は、325頭。
私たちは、こうした不幸な動物たちを減らしたいと考えております。
そのために、私たちはセンターで殺処分となる犬や猫を減らすため公益社団法人徳島県獣医師会及び動物愛護ボランティアの方々と連携し、収容された犬や猫の命を繋ぐ譲渡活動を行っています。

県内での譲渡できる数は、頭打ちとなってきておりますが、県外からは譲渡できる犬や猫はいないかとの問い合わせを多く頂きます。
そこで、徳島県では動物たちが不幸になることなく、センターから新しい飼い主さんの元へ向かうための譲渡活動、特に県外譲渡活動をさらに推進していきたいと考えています。
その活動を推進していく上で、大きな問題となるのが県外への動物の輸送費用です。
こうした輸送費を含む譲渡費用をセンター及びセンター譲渡活動に協力いただいているボランティアの方々のみで全額負担することは、とても無理な事です。
今までもボランティアさんに輸送費用を負担していただいて譲渡したことはありますが、毎回、そうすることは出来ませんので、県外譲渡の場合、譲渡先が限られてしまうという課題がありました。
こうした経済的な課題を解決し、遠方でセンターからやってくる新しい家族(犬・猫)を楽しみにしてくださっている新しい飼い主さんのもとに無事に送り届けるために支援を募りたく、クラウドファンディングに継続して挑戦しています。
助けられる犬・猫の殺処分をゼロにするための取組みに共感いただける方からご支援を心よりお願い申し上げます。
一匹でも多くの動物の命を、殺処分することなく、素敵な飼い主さんに繋いでいくための「命のバトン活動」にどうかご支援の程、よろしくお願いします。

寄附金の使い道
いただいた寄附金は、下記の事業に活用させていただきます。
センター譲渡活動に協力いただいているボランティアさんが県外の新しい飼い主さんのもとに譲渡動物を送り届ける際の輸送費用
※目標金額に達しなかった場合、目標金額以上の寄附をいただいた場合でも、上記の事業に活用させていただきます。
新しい飼い主さんのコメント
奈良県 60代
1.里親になったきっかけはなんですか。
保護団体でボランティア活動をする中で出会いました。
2.この仔の飼い主になろうと決めた決め手はなんですか。
しっぽをブルンブルン回して近寄ってくる姿を見て
3.保護犬を迎える際に不安だったことや問題はありましたか。
犬を飼った経験がほとんどなかったので、やっていけるか不安だらけでした。
4.一緒に暮らす上でいちばん嬉しいこと・幸せに感じることを教えてください。
毎朝、満面の笑みで迎えてくれること
5.動物を飼う上で心がけていることはなんですか?
フィラリア陽性のため、特に健康でいてくれているか、異常はないかに気を配っています。
兵庫県 30代
1.里親になったきっかけはなんですか。
犬をお迎えする予定は全くなかったのですが、たまたま保護団体さんのSNSを見てこの子をお迎えに行かなきゃと思ったのが、きっかけです。
2.この仔の飼い主になろうと決めた決め手はなんですか。
インスピレーションです。
何か運命を感じました!!
3.保護犬を迎える際に不安だったことや問題はありましたか。
初めて犬と暮らすので何もわからないことだらけでした。特にお家が狭くないかと私が一人暮らしな点に不安を感じました。
4.一緒に暮らす上でいちばん嬉しいこと・幸せに感じることを教えてください。
ダイナミックに甘えてきてくれることや健気に私を待っててくれることやそばにいてくれること。
わんことの生活が始まったばかりでまだまだ不安はありますが、その日その日を楽しんで、愛おしいが溢れています!
5.動物を飼う上で心がけていることはなんですか?
思いやりを持つこと。
6. 保護犬を迎えようと思われている方へメッセージはありますか。
大変なこともありますが、それ以上に幸せが溢れます!これからもっとたくさん思い出が作れると思うととても楽しみです!!


飼い主を探す会
センターに収容される犬や猫たちの命を一頭でも多く救うとともに、動物のことを正しく理解し、飼い主としての自覚と責任を持ち、地域の模範となっていくような飼い主を育成していくことを目的としています。
飼い主を探す会の流れについては、まず、当センターからの譲渡条件を満たす譲渡希望者全員に約1時間程度の講習会を受講して頂きます。


この講習会は令和6年4月より、WEB動画視聴で受講できるようになりました(65歳以上の方や継続的な飼育が困難と認められる方は、当センターでの講習会を、続いて飼っていただく方と一緒に受講していただく必要があります)。この講習会受講は、当センターからの譲渡資格を得るにあたっての最低条件となり、動物の適正飼養、動物の愛護および管理に関する法律等および徳島県の現状について学んでいただきます。


講習会受講後、事前予約の上、「きずなの里」で譲渡対象動物とマッチングすることができます。マッチングが叶えば、譲渡に必要な手続きを行って頂き、新しい飼い主さんに動物を譲渡することになります。
また、最近では動物愛護管理センターに収容されている犬・猫とのふれあいを通じて、保護犬・猫の譲渡について知っていただくため、県庁や県内商業施設での譲渡会も開催しています。
なお、譲渡予定動物については、当センターホームページ、またはきずなの里アベニュー展示コーナーに写真、年齢、性別などを掲載(展示)しております。
そして、さらに毎月第2・4土曜日のふれあい教室でも譲渡予定動物とふれあうこともできますので、ご興味のある方は、ぜひお越しください。
※「飼い主をさがす会・講習会」当日(申込み次第随時(日時は応相談))


今後の取り組みについて
センターに収容される助けられる犬・猫の殺処分をゼロにするための取組みのため、犬・猫の命を素敵な飼い主さんに繋いでいくための「命のバトン活動」をさらに推進することを考えています。
また、本県では、人に適切に管理されない不幸な犬・猫の命を減らすことを目的として、次世代を担う学生及び児童を対象に、動物たちとの適切な関わり方について学ぶ、訪問形式の情操教育の推進を行っております。

○税金の控除について
本プロジェクトに対する寄付金は、個人様によるご寄付の場合は自治体への寄付として個人住民税などの控除の対象となります。寄付金のうち2,000円を超える部分について翌年度の住民税等の控除が行われます。
※寄付する人の自治体への寄付の総額や収入、家族構成に応じて控除額は変わります。
※控除額の計算方式はふるさと納税と同じです。
また、法人様によるご寄付の場合は、自治体への寄付として全額を損金算入することが出来ます。
いずれの場合も控除の手続きには徳島県が発行する領収証が必要となります。本プロジェクトに寄付をしていただいた方には、徳島県から寄付の受領書をお送り致します。
挑戦者の自己紹介
赤星 啓
所属:徳島県動物愛護管理センター
役職:主任
徳島県動物愛護管理センターの赤星と申します。
当センター職員一同、日々、真摯に「命」と向き合いながら仕事をしています。
大切な「命」を扱う仕事なので、多くの方から色々なご意見等を伺います。可能であれば当センターまで実際に足を運んで頂ければ、動物のこと、当センターの業務内容について、より深くご理解頂けると思います。
「飼い主をさがす会」の講習会を現在は当センターでの対面開催以外に、Webでの動画視聴でも受講可能とし、譲渡機会も増やしておりますので、当センターからの譲渡にご興味のある方は是非、一度ご連絡頂ければと思います。
※いづれの講習会も事前申し込みが必要となります。
せっちゃんさん
生き物は平等だと思います。