咲け　阿波の花火　しなやかにそして豪快に　手作り花火プロジェクト

立江煙火保存会とは

立江煙火保存会です。ここ立江町は、阿波花火発祥の地と言われており、古来より約400年もの間、花火の製造技術を伝承する人々が暮らしています。当時から、立江町の人々が花火の製造技術を習得し、立江八幡神社の祭礼にて煙火の奉納、打ち上げを執り行うことで地域の人々に愛される伝統となっております。

立江の花火の起源は1573年にまで遡ります。当時の城主が現在の立江八幡神社を建立するとともに、盛大な秋祭りを行うことで悪霊を退散させ、神や生き霊を囃し立て活発に威勢づけようとしました。重厚なだんじりを造らせ、氏子達に京都の祗園囃子や花火の製造技術を習得させ、吹筒花火「立火」を広く興し、現在の祭礼の基礎を築いたのです。

「立火」は、立江で使われる「吹筒花火」の通称です。そのため、私たちは、花火を「打ち上げる」のではなく花火を「たく」と言っております。かつては、上半身裸で火の粉を浴びながら拍子木を打ち鳴らす「練り込み」が行われており、それは勇壮な花火を披露していました。

戦後は、各地域で「組」と称する花火の制作集団が12組も構成され、農家の納屋を利用し、花火の制作を行っていました。昭和30年から40年にかけては臨時列車が出るほどの盛況ぶりで、徳島の南から北まで多くの人々が、この「立江の花火」を見に来ていました。

しかし、学生運動や政治運動が盛んな時代に入ると、火薬の取り扱い方や警察の取り締まりが厳しくなり、それに加えて少子高齢化の波も進み年々伝承者が少なくなってきており、伝統的な花火とはいえ今まで通りに簡単にとりあつかうことができなくなりました。また、花火制作の工程は大変なものです。桐の木の炭を薬研ですり下ろして灰を作ったり、色粉で紙を染めて化粧紙を作るといった工程を経て、美しい花火へと仕上がります。農業従事者が減り、サラリーマンが増える時代では、このような手間暇をかけた作業を行うことが出来なくなりました。

そんな中、「矢若組」という組の若者が、「煙火伝統の火を絶やすべきではない!!」と、昭和60年までは1組だけで、仕事が終わった夜に集まって制作を行っていましたが、若者が徐々に町から離れる状況で、伝統を受け継いでいくことは非常に困難なことでした。
このような伝統文化の灯火が消えようとしている中で、町の志ある若者が、煙火の伝統と町の心意気を失うことの無いようにと初代会長を中心として、平成元年に「立江八幡神社煙火保存会」を立ち上げました。

町の古老を始め、経験者の先輩達の指導協力の下、その年には無事奉納煙火を執り行うことができました。その後、秘伝書と呼ばれる火薬調合のレシピに関する勉強会や、会員達の創意工夫により先輩達から合格点をもらうほどの腕前となりました。
現在は、矢野会長以下15名の会員が、技術の保存と伝承に努めております。毎年、私たちが作った花火は、お正月の年越しや祭礼の際に奉納され、多くの地域の人々から大きな歓声と拍手を頂いております。

過去には、国民文化祭への出演、藍場浜の花火大会、立江町との姉妹都市である北海道本別町の花火大会、また老人ホームへの慰問など、多くの出演依頼を受け、活動してまいりました。特に、国民文化祭で披露した「眉山」という題の吹筒花火は眉山の優しさと阿波踊りの躍動感を見事に表現し、多くの観衆から賞賛の声をいただきました。

※吹筒煙火とは
太さ直径約10㎝～15㎝　長さ約1，000㎝の竹筒に割れないように畳表を巻きさらにその上から縄を巻きつけ、配合した5種類の火薬を5層に詰め込み高い棒の先に取り付け火をつけると写真のように火のシャワーが降り注ぐ煙火です。

プロジェクトの目的

きたる2018年9月15日（土）に行われる立江八幡神社秋の例大祭において、奉納花火の打ち上げを執り行う予定となっております。例年より多くの花火を制作するには、高額の資金が必要となってまいります。この伝統を途絶えさせないためにも、多くの方々にご支援いただくとともに、花火文化に関心をもっていただきたいと考えております。また、花火制作に関心があり、参加可能な方はぜひご参加ください。当日は、皆様に作っていただいた吹筒煙火に点火する予定です。

目標金額・支援金の使いみち

目標金額は30万円で、集めた支援金は吹筒花火10本の制作費として使用させていただきます。

リターンの補足・説明

～筒花火・わんこつとは～
昔から立江では、打ち上げ終わった花火の筒や外装（わんこつ）は家内安全のお守りになると考えられていました。家の出入り口に置いてもらうことで、家内安全や厄を祓うお守りになります。
～リターン時のご祈祷の説明～
今回、送らせていただく筒花火やわんこつのお守りは、立江八幡神社でご祈祷した後に、お手元にお届けしたいと考えております。もし、家内安全や厄払いの他に祈願したいこと（交通安全など）ありましたら、「注文」画面の「追加情報」欄にてご希望していただければ、こちらでそれに見合ったご祈祷をさせていただきます。
～花火製作について～
・花火製作は9月9日（日）に行います。火薬の調合や竹筒に火薬を詰める作業を体験していただきます。（少雨決行）
　
尚、火薬を触るため、危険が伴いますので年齢が18歳以上（高校生を除く）の方のみの参加とさせていただきます。
※汚れてもいい、動きやすい服・マスク・ゴム手袋（厚手のもの）を必ずご用意してお越しください。
・当日は8：00～16：00まで作業予定です。場所は市山煙火商会作業場（徳島県小松島市立江町高田６－２）になります。
・８時に市山煙火商会集合でお願いします。そちらに駐車場もあります。

・昼食、飲み物はこちらで用意させていただきます。
・作業終了後は、作業場の近くにあります銭湯「あらたえの湯」にて疲れを癒やしていただく準備をしております。　
・県外からお越しの方や宿泊が必要な方には、作業場に最も近い宿泊所を紹介させていただきますので、皆様方の方で宿泊の手続きをお願い致します。
  お車をご利用のお方は、ご自由な宿泊場所をご利用いただいてかまいません。
※尚、あらたえの湯の代金はこちらで負担させていただきますが、宿泊については各自でご負担いただきますようお願い致します。
・花火製作参加者には後日確認のメールを送らせていただきます。
～釜揚げセットについて～
・釜揚げは、和田島漁業組合から送付致します。
・干しえび・佃煮は和田島の風と太陽の光を浴びて作られたものです。
・わかめは、乾燥糸わかめです。
・チルドパックで全てお送り致します。
※リターンの発送はプロジェクト終了後20日以内に発送する予定ですが、リターンに釜揚げセットが含まれている場合は採れ具合により発送が遅れる場合がございます。あらかじめご了承下さい。
～３０，０００円、４０，０００円、５０，０００円のリターンについて～
30,000円、40,000円、50,000円を寄付していただいた方の中で、ご希望の方は、花火制作も体験していただくことが可能です。あくまで希望ですので、必ず参加しなければならないわけではありません。

挑戦者の一言

太い竹筒に大小の鉄の粉と火薬を詰め、火をつける。すると、サーと言う音色とともに、大輪の火の花が咲き、大地へと花弁を降り注がせます。

見事に咲くその花は、人々の心を和ませると同時に、喜びと感動をもたらします。作り手たちはその笑顔を見て、これまでの苦労を癒し、次年の糧とするのです。
作り手たちの心と想いが籠もった火の花は、今年も、多くの人々の目を惹きつけるでしょう。

観手になるか、作り手になるか。私たち立江煙火保存会の活動にご支援をお願いいたします。

挑戦者の自己紹介

煙火保存会

所属：立江八幡神社

町の志ある若者が、煙火の伝統と町の心意気を失うことの無いようにと初代会長を中心として、平成元年に「立江八幡神社煙火保存会」を立ち上げました。